施釉手順
釉薬の選定
多くの種類の釉薬があります。
初期の器作りのイメージを描くとき、釉薬を決めておきます
素焼き器の下処理
器の底面、内外面には成形後の削り作業時に着いた削りカスが残っていたり、窯焼きで噴出した小さな ”石” 等でざらつくことがあります。
器の表面を手で触ってみて、それらのある所を軽くサンドペーパーでこすり落とします。
ゴシゴシこする必要はありません。
こすった後は、水を含ませたスポンジを軽く絞り粉を拭き取ります
作陶前に予定した釉薬
上図のスケッチで外側下半分の茶色の部分は、黄瀬戸釉を薄くかけます
その他は白マット釉を使います。
白マット釉には、つやありとつやなしがありますが、今回はつやありを使用します。
釉薬はすぐに沈殿しますので、施釉前に良く撹拌します
黄瀬戸の施釉
標準的な厚みで施釉すると、黄色味が少し出ますので、土の赤みのある茶色を目指すため、半分くらいの薄さにして施釉します。
今回の使用量は少量ですから、別のボールに柄杓二杯の釉薬を入れ、同量の水で薄め濃度を半分にしてみます。
この釉に器の半分くらいまで、5,6秒間浸し入れます。
白マット釉の施釉
この釉薬は標準的な厚みに施釉します。
”標準的な厚み” は釉薬の種類により様々で、極めてあいまいです。
経験的に覚えていくしかありませんが、爪を立ててみて1mm弱が目安となるでしょうか・・・・
まず内側からーー
柄杓で口元まで釉を注ぎ入れ、少し傾けてゆっくり廻しながら口元一杯に釉を付着させます。
この間7,8秒です。
一気に釉を流し出します。
時間が短ければ薄く、長ければ厚過ぎる施釉になります。
外側はーー
器を逆さにして高台部をつまみ、黄瀬戸施釉の境目に重なる位まで7,8秒沈めます。
底面の拭き取り
指触乾燥したら、水を含ませたスポンジを軽く絞り、棚板に置く底面の釉を綺麗に拭き取ります。
これを怠ると釉が棚板に焼き付き外せなくなります。底面の内外の角の部分もしっかり落とします
釉薬の選定
サンドペーパ仕上げ
黄瀬戸釉の施釉
白マット釉の施釉
底面の拭き取り