四角い鉢

      上のスケッチは赤土のときです  
      上のスケッチは赤土のときです  

四角い大きめの鉢を作ります。

四角ならではの非日常感で、和食のいろいろなものを盛って楽しめそうです・・・

 

粘土は白土と赤土両方でそれぞれの色違い作ってみます。

白い粘土には透明釉薬を、赤土には黄瀬戸釉を薄めに施釉してこい赤こげ茶色を想定します。

 

    学校工作の様な作業になります
    学校工作の様な作業になります

作陶の手順

粘土の用意

 

白い粘土は ”古信楽の細目” と

赤土には”赤2号”粘土を使います。

 

 800g/個 を用意します

 


成形

たたら造り

 以前の「四角い平皿」と全く同じ要領です。

ロクロを使わないで、「たたら板」造りです

 今回も7mmのタタラ板を使います

 (作業の手順は前回のコピーです)

 

作業台には今回も”そり”の少ないベニヤ板を使います。

 

粘土の塊を平らにしていきます

 粘土の塊を手の平で四角い板状に叩きながら伸ばします。

時々四隅の角が出るよう、粘土を寄せ合わせながら20cmほどの四角板にします。

途中工程で四隅の角を維持しておくことは重要です。(後からでは角が整いにくい)

 

次に麺棒(延べ棒)を使って周辺の余分に厚くなっている粘土を内側に寄せます。

凡そ厚さが平均したら、麺棒を中央部から外の方向に転がし、厚さを伸ばしていきます。

一度伸ばす毎に裏返し、伸ばしたい方向に麺棒を転がします。

 裏返しをしないと台板にくっついている側が伸びません。

 

たたら板で厚さを均一に

予定寸歩に近くなったら、0.7cmのたたら板を両側に置き、その上で麺棒を転がし必要寸法の方向に伸ばします。

もし、たたら板の厚みに伸ばし切っても寸法不足の時は、たたら板を外し丁寧に均等に麺棒を転がし、必要寸法にします。

(多少の肉厚減少は差し支えないでしょう)

 

作業中、周辺と四隅はマメに修正します。

 

 ケガキ作業

四角い板が出来たら、四方の外周部はナイフでカットして修正します。

この時、完全な直線にはカットしないで、多少のゆがみは残しました。

外観をあまりシャープにしないで、”ゆるみ”のある線を持たせようと思います。

 

四隅は外枠部を内側に折り曲げるので、斜めにカットすべき線をケガキ、大きく斜にカットします。

 

四辺の折り曲げと接合

折り曲げには、あらかじめカットして作った木の板を使います。

この板の角部分には丸みを付け、粘土に当たる部分が尖らないようにしました。

 

折り曲げ線に沿って上記の板を置き、外から平板(定規を使っています)で引き上げるように約45度くらい内側に曲げます。

下がってこない様に、予め用意しておいた三角筒に新聞紙をあて、仮支えしておきます。

 

四隅の接合部には水を付けたヘラなどで接合部を濡らします。

両指で接合部が圧着するように押し付け、ヘラで境目をつぶします。

後は指先で滑らかにし、隅の上端部も指で整えます。

接合部裏面の仕上げ

四隅の接合部の裏側もヘラできれいに仕上げます。

 

4

 

 

 

外周部の高さ

周辺の立ち上がり高さを整えます。

新聞紙を一旦外し、辺の中央部の高さを測り予定寸法に整え、改めて支えの3角筒紙を押し付けます。

四隅はそれに合わせせて指で高さを整えます。

 

底面削り

適度に乾いたのち、上端口元の角をヘラや”切れないナイフ”で軽くバリ取りします。

 裏返して、四隅の裏面もきれいに削ります。

  

タタラづくり用の板の種類
各種のたたら板:左から厚さ1.2、1.0、0.7、0.5cm

残り作業工程は素焼き、釉薬かけ、本焼きですが、窯焚きまで時間が空きますので、その時期になれば続きをアップします。